峯石まどかは「手」を描く画家です。孔雀や鳩のフォルムを借りてはいますが、画面との間合いを詰めてゆくと、夥しい「手」がひしめき合い、折り重なっていることに気づかされます。この画家の描く手の意味とは何か。それは、見る側の内面にこそ存在するのかもしれません。 佐藤美術館 学芸部長 立島惠