今年度から立島惠氏(佐藤美術館・学芸部長)のご推薦で、佐藤美術館の奨学生を中心に、5人が「耀画廊若手作家シリーズ」で個展を開催し、耀画廊に新風が吹きこまれました。いまではまた定着しつつある耀画廊の公募展(「まほろば展」を皮切りに5展示)も開催され、2輪で当画廊の展示が展開されることになりました。また年に3回のコレクター推薦展、耀画廊耀関係者の個展及びグループ展が開催されて、充実した一年でした。出品下さった作家の皆さんに、感謝申し上げます。以上のような幾多の展示の中でも特記すべき展示は、耀画廊創設5年を祝して11月に開催された第一回「耀画廊選抜展」(2017.11.3~12.)でありました。この「耀画廊選抜展」では耀画廊の公募展(5展示)と5回の「耀画廊若手作家シリーズ」(佐藤美術館関係作家)の10展示から各展示1名が選抜され、選抜された作家は各自2点出品することになります。今年は20点が展示 され、そのうちの1点が≪耀画廊賞≫の対象となり、受賞者は最年少の小田川史弥君)(東京藝術大学 日本画専攻4年生)となりました。この≪耀画廊賞≫はささやかな賞ではありますが、これが若い作家にとって励みになって頂ければ、主催者の耀画廊にとりまして望外の喜びであります。因みに掲載写真は「耀画廊選抜展」の出品作家及び耀画廊関係者と、≪耀画廊賞≫の楯、賞状及び副賞を手にした受賞者・小田川史弥君を中心に撮った記念写真であります。(2017年11月12日撮影)、さて今年度最後の展示はグループ展「平の会」(12月15日~24日)でした。実力派中堅作家の作品展であり、若い作家にとっては目標となれる、密度の濃い素晴らしものでした。やはり今年度の締めくくりとしての風格ある展示でありました。ご来廊者も私と同じように感じたようです。一年間のご協力ありがとうございました。来年も宜しくお願いいたします。
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― 逝く年の空はりついてゐたりけり ― 鐘一路
東京九段耀画廊 富田光明